一眼レフカメラやミラーレスカメラを購入すると専門用語が山ほど出てきます。
その中でも『F値』は撮影の鍵を握ります。
また、長年カメラ撮影をしていても、F値は明るさやボケ感に関わることを知っている程度で詳しくは知らない方が多いと思います。
そこで今回は、『F値』について分かりやすく説明していきます。
F値とは!?
F値のFはFocal、Focalの意味は焦点です。
一般的にF値は絞りと言われています。
まず初めに、F値と絞りの関係性について紹介します。
F値=①焦点距離÷②有効口径
レンズの焦点距離を有効口径で割った数値が、F値です。
①焦点距離:
レンズの先端からイメージセンサー(フィルム面)までの距離
②有効口径:
レンズに光が通る口径の最大値
絞りでF値は変わる
F値は絞りによって決まります。
レンズから入る光の量を調整する部分
絞りを開けば光の量が増え、閉じれば取り込める光の量は減少します。
F値=①焦点距離÷②有効口径
絞りを開けば有効口径が長くなりF値は小さくなります。
絞りを閉じれば有効口径が短くなりF値は大きくなります。
絞りによってF値が変化するため、一般的にF値は絞りや明るさと言われます。
F値の変化による写真の影響
F値が小さい | F値が大きい | |
---|---|---|
光量 | 多い | 少ない |
ボケ感 | 多い | 少ない |
被写界深度 | 浅い | 大きい |
シャッタースピード | 早い | 遅い |
光量
・F値が小さいければ有効口径が長いため、光量を多く取り込め明るい写真撮影が可能です。
・F値が大きければ有効口径が短いため、取り込める光量が少なくなります。
被写界深度・ボケ感
ピントの合う範囲
被写界深度は浅い・深いと表現されます。
被写界深度が浅い:
ピントの合う範囲が狭く、前景と背景がボケる。
被写界深度が深い:
ピントの合う範囲が広く、全体を綺麗に撮影できる。
F値が大きい場合はピントの合う範囲が広く、全体を綺麗に撮影できます。
F値が小さい場合はピントの合う範囲が狭く、前景と背景をボケさせることが出来ます。
F値が小さいレンズがボケ感を作れるのは被写界深度が浅いのが理由です。
シャッタースピード
撮影環境が同じである場合、
F値が小さいと光を多く取り込めるためシャッタースピードが速いです。
F値が大きいと光を取り込める量が少ないためシャッタースピードが遅いです。
F値の特徴から適した撮影環境を考える
F値の特徴を踏まえた上で、適切な撮影環境を考えていきましょう。
F値が小さい場合
光量が多く、被写界深度が浅いため簡単にボケ感を作ることが出来る。
単体を撮影して回りをボカしたいとき
食べ物や花など撮影する被写体が単体で主役が決まっている場合の撮影には最適です。
ボケ感を簡単に作ることができ、明るい写真撮影が可能です。
夜の撮影
夜の撮影には重宝します。
暗い場所の撮影ではF値が小さいと光を多く取り込めるので綺麗に撮影することができます。
空の撮影
また星空の撮影はF値が小さい方が綺麗に撮影できます。
玉ボケの撮影
また玉ボケの撮影もF値が小さい方が撮影しやすいです。
F値が大きい場合
被写界深度が浅いため広範囲をシャープに撮影することができる。
景色など写真全体を綺麗に撮影するとき
風景、景色の撮影は写真全体をハッキリと移すためにF値が高い方がおすすめです。
太陽の撮影
太陽や光を撮影したい場合、光量が多いと白ボケするため、F値が多き方が綺麗に撮影できます。
またF値が大きい方が太陽の光の線が増えます。
集合写真
1人であればF値は状況に合わせての撮影がおすすめですが
複数人数の撮影はF値が小さいと人物がボケてしまう可能性があるので
F値は大きい方が綺麗に撮影できることが多いです。