「構図」を勉強すれば写真が劇的に改善する、カメラ初心者でも分かる基礎知識とパターン

カメラ初心者によくある悩みに、スマホや一眼レフカメラで綺麗な写真を撮りたくても中々想像通りに撮れないと思うこと、山ほどありあすよね。

写真が綺麗に見える要因は、カメラの設定や撮影技術・カメラ性能・現像技術など様々でスキルとして身につけるには時間や経験が重要です。

そんな中でも、初心者におすすめできる短い期間で事前の知識がそこまでなくてもカメラ撮影が上達するのが「構図」です。

そして、カメラが撮影が上達するためには「構図」は切っても切れない存在です。

そこで今回は、カメラ初心者でも分かる「構図」の基本的知識とパターンについて紹介していきます。

本記事で分かること

●「構図」とは!?

●構図の作り方とコツ

●構図=センス!?

●構図の種類、パターン

●構図のテクニック

そもそも「構図」とは!?

【構図とは…】

1枚の写真を撮影するときに人や物、背景の線や点を構成、配置すること。

これは写真だけでなく、絵画などでも使用される用語。

写真においては…

被写体の主題を決め、必要に応じて副題を決め、どの角度から明るさや絞りを設定して撮影することを指し、幅広い意味で使用しています。

これはカメラ撮影において基礎的な知識で必要不可欠です。

ここまで聞くと「大量の知識が必要になるなら嫌だ」と思う方もいるかもしれません。

しかし、普段少しでも写真を撮っている人は自然と意識できていることもあります。

その原理を理解し、意図的にできるように勉強することで簡単に写真は魅力的なものに変貌します。

構図はセンス・感覚的な才能なのか!?

世間的に「構図」はセンス・感覚的な才能だ、と耳にします。

「構図」=センスは個人的な意見として正解でもあり、不正解だと思います。

確かに天性的な才能でどう撮影すれば魅力的な写真になるか感覚的に分かる人もいます。

だからと言って、才能だけで決まるものではありません。

知識を身に着ければ、自分の撮影した写真が魅力的である理由を構図で理解できることがあります。

知識で撮影の幅、引き出しを作り、センスを補うことも可能です。

僕自身は「構図」=才能よりも知識、だと考えています。

構図の作り方

【構図の作り方】

①主題を決める(例:ススキ)

②副題を決める(例:背景の紅葉)

③撮り方を考える(例:ススキを左に寄せて紅葉の空間を増やし、ボケ感で奥行を作る。)

①主題を決める

構図の作り方はまず主題・主役を決めることが大事です。

写真を撮影するときに何となく1枚撮影してしまうと、何を撮影したいのかが分からなく、ぼんやりとした1枚になってしまいます。

最初にまず何を撮影するのか1つ主題を決めましょう。

例:上の写真はススキを主題に決めました。

②副題を決める

2番目は必要に応じて副題を決めましょう。

副題は絶対に必要なわけではありませんが、副題を決めると撮影がしやすく、撮影意図が伝わりやすくなります。

例:上の写真は後ろの紅葉を副題にし、紅葉とススキで秋をイメージさせ、赤・緑・黄色の色彩でススキを引き立たせる意図があります。

③撮り方を考える

主題と副題のバランスを考えながら撮り方を考えます。

これには様々な要素がありますが、配置・アングル・ポジション・絞りなどを設定し撮影します。

例:上の写真は主題であるススキは中心よりも左に配置し、副題である紅葉の空間を作っています。ただ、紅葉とススキが被ってしまうので絞りで焦点をススキに合わせ紅葉をぼかして奥行きを作っています。

構図の種類・パターン

①三分割構造

構図の中でも一番万能なのが「三分割構図」です。

画面を三分割し、線状もしくは交点に被写体を配置することでバランスのとれた構図になります。

水平線上の物が被写体になる場合は得におすすめです。

上の写真は湖を三分割した下段に合わせて撮影しています。

3分の2が富士山、3分の1が湖と富士山が主題にした写真になっています。

もし3分の1が富士山、3分の2が湖に変えた場合、見え方としては湖の主張が強くなり湖が主題に変動します。

分かりやすく主題を配置できるため、活用できる場面は多いです。

三分割した交点に被写体を配置するだけでも空間とのバランスが良くなります。

被写体が真ん中にある場合、味気ない写真になることがあります。

そんな場合は三分割構図がおすすめです。

②二分割構図

「二分割構図」は三分割構図と同様に線状に合わせて二分割する構図です。

二分割法でよく使えるものは対比する被写体がある場合に使用します。

海や一直線な被写体を撮影する構図を「水平線構図」とも言います。

シンメトリー構図

二分割構図の1種にシンメトリー構図があります。

二分割した線状に左右対称の被写体を置くことでシンメトリーの構図ができます。

二分割構図はバランスの取れた構図であり、知識のない方でも自然に構図に当てはめています。

③日の丸構図

日の丸構図は主題となる被写体を中心に置いて撮影する構図です。

普段写真を撮る場合、日の丸構図で撮影することが多いのではないでしょうか。

オーソドックスな分、味気ない印象になることもあります。

しかし、主題のインパクトや率直に伝えるには日の丸構図が適しています。

特に被写体が一つの場合や近い位置にある場合は日の丸構図が活きます。

④曲線構図 S字・C字構図

曲線構図は曲線ラインが見る人の視線を誘導し、流動的な印象や柔らかい印象になります。

よく使用されるのがS字構図、C字構図です。

例えば道路のS字を撮影し、道の流動的かつ遠近感を伝えることができます。

また画面街にも道が続いていく想像力を与えることができます。

料理を撮影するときにも使用します。

料理全体を映す撮影方法も良いですが、C字構図を利用して写真全体ではなく少しはみ出るぐらいで撮影をすることで構図に流れを作っています。

⑤対角線構図

対角線構図は四隅から対角する四隅まで直線的に配置する構図です。

画面上、一番長く配置できるため、大きい・長い被写体の撮影に向いています。

また被写体を斜めに撮影するため、遠近感や奥行を作り出すのに効果的な構図です。

上の写真は紅葉を撮影した写真です。

紅葉を撮影するときはどうしても紅葉した葉を主題にしたくなりますが、

この写真は幹を主題にして撮影しました。

対角線構図で撮影し、幹の迫力や伸びていくイメージで撮った1枚です。

⑥三角構図

三角構図は被写体を三角形を描くようにした構成した構図。

下方には広がりがあるため安定感が出て、三角形を構成するためバランスの取れた構図になります。

個人的には三角構図は建造物の撮影で多用しています。

⑦逆三角構図

逆三角形はその名の通り三角構図の反対で下方が頂点で上方が底辺の構図です。

三角構図は下方が広く安定感がありましたが、逆三角構図は上方が広がり、下方が狭いため不安定感を出すことが出来ます。

撮影パターンとして狭い道の閉塞感を撮影するときに使うことがあります。

三角構図に比べると撮影回数は少ない印象です。

⑧垂直構図

垂直構図は垂直に並んでパターン化された被写体を撮影するときに使用する構図です。

規則的でパターン化された構図のためバランスのとれた安定した構図になります。

見ていて落ち着く印象になることが多いです。

垂直構図は数多くの場面で使用することができます。

建造物や自然物は垂直なことが多いので意識して撮ってみると良い構図になります。

⑨遠近法構図

遠近法構図はその名の通り、遠近感を活かして撮影する構図です。

撮影パターンとしては高い建物や木々をローアングルで見上げるように撮影する構図が多いです。

遠近法構図のコツは視線の先や遠近感を出したい被写体の障害物を作らないことです。

⑩額縁構図

額縁構図は被写体の前に副題を置き、主題を囲むようにして構成する構図です。

別名「トンネル構図」とも言われ、明暗差を利用した、暗い部分が外枠で明るく目立つ部分を主題とします。

元々ある、周囲を囲めるものでなくても額縁構図は作り出すことができます。

主題と副題がはっきりとして、面白味のある個性的な写真になることが多いです。

構図のコツ・テクニック

構図の知識を理解した上で、写真撮影に活かすためのコツとテクニックについて紹介していきます。

構図のコツ・テクニック

① 構図=基本は引き算構図、ときに足し算構図

②アングルで見え方が変わる

③過去に撮影した写真を見てみる。復習をする

①構図=基本は引き算構図、ときに足し算構図

構図は基本的に引き算と言われています。

引き算構図は「 目に見える全ての被写体を撮影することを意識するのではなく、撮影する場所を選択・ズームをすることで撮影の範囲を狭くする引き算 」を基本的な考えとしています。

引き算構図のテクニック

①被写体に近づく。

②ズームレンズでズームする。

③間を意識する。

分かりやすく説明をすると、例えば紅葉の写真を撮りたいとします。

1本の木にたくさんの葉が生えているため、情報量が多く奥行きがないのっぺりとした絵になってしまうことが多いです。

また、どんな写真を撮りたいのか明確に無く撮影すると味気ない1枚になってしまいます。

上の写真のマイナス点をまとめると…

・何を主題にしたいのかが分からない

・情報量が多い

・奥行きがなくのっぺりとした絵

それを改善するために、ここで引き算構図を使用します。

・何を主題にしたいのかが分からない→紅葉している葉を主題にします。

・情報量が多い→情報量を減らすために主題である被写体に近づきます。

        もっと情報量を減らすためズームレンズで被写体を選択します。

・ 奥行きがなくのっぺりとした絵→紅葉だけでなく間を作ることで閉塞感を減らし、抑揚が作れて奥行きができます。

それを意識して撮影してみると…

先ほど撮影した写真に比べ情報量は少ないですが、何を伝えたいのか見ている人にしっかりと伝えることができます。

これが引き算構図です。

引き算構図を使用したときにやはり○○は足したいとなることもあるでしょう。

そんな場合は足し算構図を利用して情報を足していきましょう。

②ポジション・アングルで見え方が変わる

一つの被写体を撮るにしても視点を変えることで

見える世界、写真の写り方も大きく変わってくると思います。

その中でも特にポジションとアングルを意識することで

構図は大きく変動します。

ポジション

ポジションの種類は

・アイポジション…普段見ている視点に最も近いポジション

・ウエストポジション…腰回りで子供の視点に近いポジション

・ローポジション…地面に近く低いポジション

アイポジション…普段見ている視点に最も近いポジション

普段見ている視点に最も近いので

最も馴染みやすい写真なので最初に1枚取って

他のポジションと比較しながら撮影していくのが良いです。

ウエストポジション…腰回りで子供の視点に近いポジション

普段の見ている視点から少し低い位置から撮影することで

普段は見えてこない写真が撮れることが多々あります。

特に建物などは見え方が変わるのでおすすめです。

・ロ―ポジション …地面に近く低いポジション

地面に近い位置から撮影することで

普段見れていない視点から写真が撮れます。

落ち葉や花など普段上から見ているものが

水平から撮影することで新たな発見が生まれるかもしれません。

アングル

・ローアングル…下から上を見上げるような角度

・水平アングル…水平角度

・ハイアングル…上から下を見下ろす角度

・ローアングル…下から上を見上げるような角度

下から上を見上げるような角度から撮影をすることで

建物や自然をより立体的に迫力のある表現ができます。

・水平アングル…水平角度

水平からの撮影。

自然に水平アングルからの撮影が多いかと思います。

個人的にはローポジションから水平アングルで撮影するのが好きです。

・ハイアングル…上から下を見下ろす角度

上から見下ろすような角度

一般的に45度程度から見下ろすようにして撮影することが多いかもしれませんが

大きく角度を作ることで見え方も変わってきます。

③過去に撮影した写真を見てみる。復習をする

構図を勉強する中で、今まで撮影してきた写真を見ることをおすすめします。

撮ってきた写真は意外にも自然と構図に当てはめて撮影れていることがあります。

特に自然と構図に乗っ取り撮影できた写真は良く感じることが多いと思います。

構図を理解することで撮影方法のお幅、アイデアが増え、正当性が挙がる知識だと思います。

参考にした本

私自身、構図を勉強するのにいくつかの参考書を読みました。

この記事を書くにあたり、一番参考した本は

「写真が上手くなる100のルール構図編」

初心者から応用的な部分まで写真を使って分かりやすく紹介してあります。

構図の説明はもちろん、構図に関わる用語の説明もあり、最初の読む一冊には入り込みやすい印象です。

個人的には他の本は内容が行ったり来たりすることがありましたが、この本は最初から最後まで本の構成も良く、読みやすかったです。

写真と文章の割合が程よく、大事な文章にはマーカー線が入っているので読書嫌いの方にも苦痛になりにくいのもおすすめです。

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