カメラやレンズにカビが発生する原因と対策方法について

カメラやレンズは雑に保管するとカビが発生することがあります。

カメラは複数年、何十年使用するとなると保管は丁寧する必要があります。

そこで今回は、カメラやレンズにカビが発生する原因について紹介していきます。

また、対策方法についても紹介していきます。

本記事で分かること
  • カメラやレンズにカビが発生する原因
  • カビを発生させない対策方法

カビが発生する原因

カメラにカビが発生する原因を知るためにはカビなどの微生物のメカニズムを理解すると分かりやすいです。

大前提としてカビは…

天然有機物から人工有機物、無機物などのほとんど物を栄養源として発生し、その物を物理的、化学的に分解・破壊します。

端的に要約すると、

どんな物にでも発生して破壊する可能性があります。

カビが発生する理由

・酸素
・温度
・水分、湿度
・炭酸ガス
・窒素およびアルゴン
・PH
・圧力

カビが発生する原因は大きく7つあります。

特にカメラやレンズに影響してくる酸素・温度・水分、湿度について解説していきます。

酸素

カビは空気の存在を無くして生育は不可能です。

空気がある場所であれば容易に生育することが出来ます。

温度

カビが生育可能な温度は0~40℃で、生育の最適温度は25~28℃です。

0度近傍では生育速度が非常に遅いですが、半年から数年後まで生育する低温のカビもいます。

余談ですが、冷凍庫での食品保存で長持ちするのは0℃以下ではカビなどの微生物が発育しないからです。

40℃以上、特に80℃程度の高温であれば30分程度の加熱処理で死滅します。

ただ、日常生活においてカビは、広範囲の温度に耐えることができ生息します。

水分、湿度

カビなどの微生物の生育に水分は必要不可欠です。

水が全くない環境ではすべての微生物が生育不可能です。

湿度が高ければ高いほどカビの発育を促します。

カビが生育可能な湿度は60%以上と言われています。

低湿度で生息できる乾性カビでも生育可能湿度は65%です。

そのため、温度や相対湿度に関わらず湿度は60%以下に保持すればカビは全く発育しません。

日本の年平均相対湿度は71.4%

2020年の日本の年平均相対湿度は71.4%と高温多湿国です。

1位富山県78%2位沖縄県77%
3位岩手県77%4位福井県77%
5位島根県77%6位新潟県76%
7位長野県76%8位滋賀県76%
9位青森県76%10位宮崎県76%

全国平均的に湿度は高く、一番平均湿度が低い広島県でも61%と多湿です。

そのため、自然にカビの発生しやすい環境であることが分かります。

カメラやレンズにカビが発生する原因

カメラやレンズにカビが発生する理由はやはり、酸素・気温・水分、湿度が大きく影響します。

カビは気温0~40℃で酸素が存在し水分があれば、どんな物にでも発育することができます。

カメラやレンズにカビが発生するのを促進する理由には酸素・気温・水分、湿度以外にもあります。

・ホコリ、ゴミが付着して長時間放置をする。
・触った場所、皮膚片を栄養源として繁殖する。
・精密機械な故、内部にカビが発生する。

カメラやレンズは精密機械なので内部まで管理するのは素人には難しいです。

そのため、長い間雑に扱うとカビが発生する恐れがあります。

また、ホコリやゴミ、自分が触った皮膚片を栄養源として発育する可能性があります。

カビが発生しないための対策方法

小まめに手入れをする

カメラやレンズについたホコリや皮膚片をクリーニングしましょう。

一番、簡単な対策方法です。

手入れをしないと写真にホコリやゴミが映りこむ恐れがあるため、クリーニングセットを1つあると便利です。

ドライボックス・防湿庫で保管する

ドライボックス・防湿庫は湿気からカメラやレンズを守る、湿度管理をします。

ドライボックスは乾燥剤を使用して湿度管理をし、乾燥剤を交換して適宜調整をする簡易的で安いのが特徴です。

防湿庫はベルチェ素子の特性を活かして湿気を冷却板に吸着させ、電子で調整し正確にコントロールできます。

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カビが発生したときの対策

カビが発生したときは僅かなカビであればクリーニングキットで取り除くことができますが、カメラの内部や広範囲にある場合は素人には取り除くことが難しいです。

個人的にはカメラの修理に出すことをおすすめします。

修理代金は5,000円~数万円します。

修理代金は高いです。

だからこそ、カビが発生しないように管理・対策を事前にすることをおすすめします。

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